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さつき盆栽の植え替え時期を徹底解説!失敗しない基本とコツ

こんにちは。武雅(たけみやび)です。

さつき盆栽の植え替え時期について調べていると、春と秋のどちらがいいのか、盆栽さつきの植え替えの基本は何なのか、サツキの鉢植えの植え替え時期と庭植えの違いはどうなのかなど、細かいところが気になってくると思います。

さらに、皐月盆栽の育て方やサツキの植え付け時期との関係、さつき盆栽の育て方マニュアルで見かける植え替えの頻度や用土の配合など、情報が多すぎて「結局どうすればいいの?」となりやすいところでもありますよね。人によって言うことが少しずつ違ったり、地域差の話が出てきたりして、「うちのベランダ(庭)だとどう考えればいいの?」とモヤモヤしやすいポイントかなと思います。

このページでは、さつき盆栽の植え替え時期を中心に、初心者のあなたでも迷わず動けるように、具体的な季節の目安と作業手順、そして失敗しやすいポイントまでまとめていきます。実際の現場でよくある失敗パターンも踏まえながら、「これはやらない方がいいよ」という話も包み隠さず書いていきますね。

読み終える頃には、自分のさつき盆栽にとって今が動くタイミングなのかどうか、自信を持って判断できるようになるはずですし、「次の休みにここまでやろう」と具体的な行動までイメージできるようになると思います。

  • さつき盆栽の植え替え時期の具体的な目安
  • 春と秋それぞれの植え替えメリットと注意点
  • 植え替え頻度と根詰まりを見分けるポイント
  • 植え替え後の水やり・肥料・管理のコツ

さつき盆栽の植え替え時期と適期

ここでは、さつき盆栽の植え替え時期を「いつ・なぜ・どのくらいの頻度で」という3つの視点から整理していきます。ただカレンダー上の月だけを見るのではなく、「気温」「さつきの生長サイクル」「あなたの生活リズム」の3つを重ねて考えるのがポイントです。まずは年間のカレンダーの中で、春と秋のどこが適期になるのかを押さえながら、初心者でも判断しやすいチェックポイントをお伝えします。

春秋の適期と3月〜6月9月〜10月

さつき盆栽の植え替えにもっとも動きやすいのは、春(3月〜6月ごろ)と秋(9月〜10月ごろ)です。ぱっと見、期間が長く感じるかもしれませんが、実際にはその中でも「特におすすめのゾーン」があります。目安としては、開花期と真夏・真冬を避けつつ、気温と天気が安定しているタイミングを選ぶイメージですね。

春の植え替えでは、芽が動き始める少し前〜新芽が本格的に伸びる手前が狙い目です。地域差はありますが、最低気温がだいたい5℃を上回り、日中の最高気温が25℃前後までの時期を一つのラインとして考えると分かりやすいです。寒すぎると根の動きが鈍く、逆に暖かくなりすぎると、新芽と根の両方が一気に動いて株に負担がかかります。

秋の植え替えは、夏の猛暑がひと段落して、根がまだ動けるうちに行うのがポイントです。9月下旬〜10月上旬なら、気温も落ち着き、植え替えのダメージから回復しやすくなります。秋は、夏に疲れた根をリセットしてあげるイメージですね。

季節ごとのざっくり目安

季節 目安となる気温・時期 さつきの状態 植え替えのおすすめ度
早春 3月前後・最低気温5℃前後 芽が動き始める直前〜直後 ◎ 回復力が高くおすすめ
晩春〜初夏 4〜6月・開花〜花後 蕾〜開花〜花後の生長期 ○ 花後なら条件付きでOK
盛夏 7〜8月・真夏日・猛暑日 高温・乾燥で負担大 × 基本的に避ける
初秋 9〜10月・残暑が落ち着く頃 夏の疲れから回復期 ◎ 秋植えのベストゾーン
12〜2月・霜・凍結期 休眠・根の動きが鈍い × 基本的に避ける

もう少し踏み込んで言うと、「カレンダーの日付」よりも実際の気温と天気を見る方が大事です。同じ3月でも、暖地と寒冷地では体感がまったく違いますよね。天気アプリや気象庁の平年値データなどを参考にしながら、あなたの地域の「春らしくなってくるライン」を掴んでおくと判断しやすくなります。(出典:気象庁「平年値ダウンロード」

作業する時間帯も大切で、日中のいちばん暑い時間や、冷え込みがきつい早朝・深夜は避けるのが基本です。春なら午前中〜昼過ぎ、秋なら午前中〜夕方前くらいが作業しやすいですね。雨の直前は土が重くなりやすいので、前日までの天候もチェックしておくと安心です。

春と秋、どちらが絶対に正解というわけではありません。あなたの住んでいる地域の気温や、手持ちのさつき盆栽の状態を見て、「無理に今やるより、次の適期を待った方が安全かも」と感じたら、待つ選択も十分アリです。特に大切な一鉢ほど、慎重なくらいでちょうどいいですよ。

ここで紹介している時期や温度は、あくまで一般的な目安です。地域やその年の気候によって前後しますので、最終的な判断はお近くの園芸店や専門家のアドバイスも参考にしながら決めてください。

花後の植え替え時期と剪定

さつき盆栽の世界では、花後すぐの植え替えもよく行われます。5〜6月ごろ、花が終わってから剪定と同時に植え替えをする方法ですね。「花も見たいし、植え替えもしたい」という欲張りな希望を叶えやすいタイミングなので、実践している愛好家も多いです。

花後に植え替える最大のメリットは、「その年の花をしっかり楽しんでから作業できる」ことです。春の早い段階で植え替えると、場合によっては蕾が減ったり、花数が少し控えめになることもあります。一方、花後なら「今年の分はもう咲き終わったあと」なので、花のことをあまり気にせず根と枝の両方をしっかり整えられます。

さらに、花後は枝先に花がついて樹形がわかりやすくなっているので、剪定と植え替えをセットで行うことで、来年に向けた樹づくりのリセットがしやすいのもポイントです。「今年は少し伸ばしすぎたな」と感じている樹をコンパクトに仕立て直したいときには、かなり使い勝手の良いタイミングですよ。

花後植え替えの注意点

  • 近年の猛暑だと、花後すぐに植え替えると夏の高温と重なりやすい
  • 根を強く切った株は、真夏の乾燥で一気に弱りやすい
  • 剪定も同時に行うため、枝葉・根の両方に負担がかかる
  • 花後の作業が遅れると、翌年の花芽形成に影響しやすい

具体的な流れとしては、まず花柄を摘み取ってから、必要な剪定を行います。そのうえで鉢から抜き、古い土を落として太い根を整理し、新しい用土で植え直す、という順番です。このとき、上(枝葉)と下(根)のバランスを意識することがとても大切で、根を多めに切った場合は、枝も少し強めに整理してあげると回復しやすくなります。

一方で、「花後=いつでもOK」というわけではありません。特に最近の夏は気温が高く、6月の後半〜7月頭でもかなり暑い日が続くことがあります。そうなると、植え替えのダメージに真夏の高温が重なって、想像以上に樹が弱ってしまうことも…。私自身も、以前は毎年花後植え替えをしていましたが、猛暑が続くようになってからは、年によっては秋植えに切り替えるようになりました。

なので今は、「その年の気温や天候を見て、花後植え替えをするか、秋まで待つかを決める」スタイルがおすすめかなと感じています。6月時点で既に真夏日のような日が続いている場合は、花後は剪定だけにして、植え替えは涼しくなってから…という判断も十分アリですよ。

花後の植え替えは作業量も多く、株への負担も大きめです。初めてのさつき盆栽なら、無理に一度で全部やろうとせず、剪定と植え替えのタイミングをずらすのもおすすめです。「今年は剪定まで、植え替えは秋に」といったように、段階を分けてあげた方が、結果的に安全で長く楽しめます。

2年〜3年ごとの頻度と根詰まり

さつき盆栽の植え替え頻度は、おおまかに2〜3年に1回を目安に考えてください。とはいえ、これは「年数」だけでカチッと決めるものではなく、「根の状態」「鉢の大きさ」「樹の勢い」を合わせて見ていくのがポイントです。

特にさつきは細根が多い樹種で、元気に育っているほど鉢の中をびっしりと根が埋め尽くしていきます。買ったばかりの若木や、小さめの鉢に植えている場合は、1年〜2年ほどで「根がパンパン」になってしまうことも珍しくありません。一方で、ある程度成長が落ち着いた大きめの木なら、3年に一度くらいの植え替えでも十分に維持できることがあります。

植え替えのサインになるポイント

  • 鉢底の穴から白い根がたくさん出ている
  • 水をかけても、なかなか土にしみ込まず表面で弾いてしまう
  • 以前より明らかに水切れが早くなった(朝たっぷり水やりしても夕方にはしおれる)
  • 成長が止まったように見える、花付きが急に悪くなった
  • 土の表面が固くなり、割れ目ができている
樹齢・サイズの目安 鉢の大きさ 植え替え頻度の目安 ポイント
若木・小品盆栽 直径10〜15cm程度 1〜2年に1回 根の伸びが早いので、やや早めにチェック
中品クラス 直径15〜24cm程度 2〜3年に1回 根詰まりサインが出たら早めに対応
大品・古木クラス 直径24cm以上 3年前後に1回 樹の勢いを見ながら、無理に頻度を上げない

こういったサインが出ているときは、根詰まりや用土の劣化が進んでいる可能性が高いです。特に、水やりしても土がなかなか濡れず、表面に水たまりができてから一気に抜けるような状態は危険信号。用土の粒が潰れてしまい、通気性・排水性が落ちているサインでもあるので、適期と重なっているなら早めに植え替えを検討しましょう。

若い木や小さな鉢のさつき盆栽は、根の回転が早いので1〜2年ごとの植え替えがおすすめです。逆に、大きめで成長が落ち着いた木は3年に1回でも十分なこともあります。「年数」より「木の様子」を優先して判断してあげると、失敗がぐっと減りますよ。

数字はあくまで「目安」ですので、「何年経ったから絶対に植え替える」というより、木の様子と鉢の状態を総合的に見ながら判断してあげてください。もし迷ったときは、鉢からそっと抜いてみて根の状態を確認するのも一つの方法です。根が白く元気で、適度に用土が残っているなら、もう1年様子を見るという選択も十分アリです。

初心者向け植え替え時期の目安

「細かいことを言われると、逆に迷ってしまう…」という初心者の方も多いと思います。実際、さつき盆栽の本やサイトをいくつも見比べると、言っていることが少しずつ違っていたりして「何を基準にすればいいの?」となりがちなんですよね。

そこで、まずは次のようなシンプルなルールから始めてみるのがおすすめです。慣れてから細かく調整していけばOKなので、最初の数年は「安全寄りのルール」に寄せてしまって構いません。

初心者向けシンプルルール

  • はじめの数年は、春(3〜4月ごろ)に植え替えを固定する
  • 花をしっかり楽しみたい場合は、最初から「春植え」を選ぶ
  • 迷ったら、真夏(7〜8月)と真冬(12〜2月)は絶対に避ける
  • 鉢底から根がよく見える・水がしみにくいときは、次の春に植え替え候補に入れる

春の植え替えは、これから芽が動き出すタイミングなので、多少根を整理しても回復しやすいです。樹も「これから伸びていくぞ」というスイッチが入る時期なので、植え替えのショックを跳ね返す力があります。一方で、秋植えはその後に冬が控えているので、冬の管理に少し慣れが必要になるのと、地域によっては作業できる期間が短くなりがちです。

初心者のうちは、「春のうちに、少し余裕を持って植え替えを終わらせておく」くらいの感覚がおすすめです。ゴールデンウィーク前後の忙しい時期に無理に作業を詰め込むのではなく、3〜4月のうちに、時間と気持ちに余裕がある日を選んでゆっくり作業すると、失敗も少なくて済みますよ。

慣れてきたら、さつき盆栽の育て方マニュアルや皐月盆栽の育て方の記事を読みながら、秋植えや花後植えにもチャレンジしていくと、管理の幅がグッと広がりますよ。「今年は春植え」「来年は秋植え」と、あえて変えてみて、木の反応を比べてみるのも勉強になります。

また、初心者のうちは「どこまで根を切っていいのか?」という部分でも不安が出やすいと思います。この場合も、最初の数年は「切りすぎない・攻めすぎない」を基本にしてOKです。少しずつ経験を重ねながら、「このくらいならやっても大丈夫そうだな」という感覚を育てていきましょう。

夏越し冬越しと避けたい時期

さつき盆栽の植え替え時期で一番避けたいのが、真夏と真冬です。どちらも根がダメージを受けやすく、植え替えのストレスがそのまま弱りにつながってしまいます。ここは「やらない勇気」を持つことが本当に大事なポイントです。

夏の植え替えが危険な理由

  • 高温と強い日差しで、弱った根が乾きやすい
  • 鉢の中の温度が上がりすぎて、根腐れや蒸れの原因になる
  • 水やりのコントロールが難しく、負担が大きい
  • 植え替え後の回復に必要な「適温」の時間がほとんどない

真夏は、鉢そのものが熱せられて「鉢の中が蒸し風呂状態」になりやすい時期です。特に黒いプラスチック鉢は熱を持ちやすく、根にとっては相当な負担になります。植え替え直後のデリケートな根をこの環境にさらすと、どうしてもリスクが高くなるので、基本的には避けた方が安心です。

冬の植え替えが危険な理由

  • 根の活動がほとんど止まっているため、傷の回復が遅い
  • 凍結や寒風で、根が一気にダメージを受ける
  • 新しい用土になじむ前に寒さのピークを迎えてしまう
  • 水やりのタイミングが難しく、乾かしすぎ・湿らせすぎになりやすい

冬は「木が休んでいるからいじっても大丈夫そう」と感じがちですが、実際には根の回復力がほぼゼロに近い状態です。ここで大きく根をいじってしまうと、春になってもなかなか動き出せず、「なんだか元気が出ないまま一年が過ぎてしまった…」ということにもなりかねません。

もし「適期を逃してしまったかも…」という場合は、無理に植え替えをせず、次の春か秋まで待つ方が安全なことが多いです。その間は、水やりや置き場所の工夫で負担を減らしながら、さつき盆栽を養生させましょう。

根腐れや病気など、明らかに緊急性が高いトラブルが出ている場合を除き、真夏・真冬の植え替えは基本的に避けてください。判断に迷うときは、信頼できる園芸店や盆栽園に相談するのが安心です。「今すぐやるべき状況なのか」「次の適期まで待てるのか」を第三者の目で見てもらうだけでも、かなり心強いですよ。

また、夏越し・冬越しの工夫として、「置き場所」と「風通し」は通年を通して意識したいポイントです。夏は直射日光を少し避けた半日陰や、風通しの良い場所に移し、鉢の温度を上げすぎないようにします。冬は寒風や霜を避けるために、軒下や簡易の防寒、発泡スチロール箱などを活用するのも一つの方法です。

さつき盆栽の植え替え時期と管理

ここからは、さつき盆栽の植え替え時期に合わせて具体的な作業の流れや、植え替え後の管理方法を整理していきます。用土の選び方、植え付けのコツ、水やり・肥料・トラブル時の根洗いなど、実際の作業で迷いやすいポイントをひとつずつ見ていきましょう。「いつやるか」が決まったら、次は「どうやるか」ですよ。

鹿沼土中心の用土と植え付け

さつき盆栽は、弱酸性の水はけのよい用土を好みます。代表的なのが鹿沼土で、盆栽用のさつき専用土も、この鹿沼土をベースに作られていることが多いですね。鹿沼土は軽くて通気性・排水性に優れ、さつきの細い根が伸びやすい環境を作ってくれます。

さつきはツツジ類の仲間なので、一般にpH4.5〜5.5くらいの酸性土壌を好みます。土壌がアルカリ性に傾きすぎると、葉が黄色く抜けたようになる「クロロシス」が出やすくなるので、石灰を多用したり、コンクリートの粉が混じった用土を使うのは避けた方が無難です。(出典:三重県『土壌条件がサツキの生育に及ぼす影響』)

基本の配合イメージ(一般的な目安)

用土の種類 配合の目安 役割のイメージ
鹿沼土(小粒) 3〜4割 酸性寄り・水はけと保水のバランス
赤玉土(小粒) 5〜6割 根張りのベース・水持ち
腐葉土など 0〜1割 養分と適度な保水性をプラス

これも「絶対この配合」というものではなく、あくまで一般的な目安です。ベランダで乾きやすいなら赤玉土を少し増やし、湿気がたまりやすい環境なら鹿沼土や軽石を少し増やすなど、環境に合わせて微調整していきましょう。用土は「レシピ通り」よりも、「実際の乾き方に合わせて調整する」感覚の方が大事です。

土づくり全般については、紅葉の事例ですが、土の組み立て方の考え方が分かりやすい紅葉盆栽の土選びの解説も参考になります。樹種は違っても、配合を調整していく考え方はさつきにも活かしやすいです。

植え付け時の具体的なステップ

  1. 新しい鉢に鉢底ネットを固定し、鉢底石を軽く敷く
  2. 粗めの用土を薄く入れ、植え付け高さの「土台」を作る
  3. 古い鉢から抜いたさつきの根を軽くほぐし、太根を整理する
  4. 鉢の真ん中に据えて、根を放射状に広げる
  5. 用土を少しずつ足しながら、箸やヘラで隙間を埋めていく
  6. もともとの土の高さと同じくらいで水平をとる

このときのコツは、「詰めすぎず、緩すぎず」です。指や割り箸で軽くつつきながら、根の間に用土を行き渡らせるイメージで詰めていきます。ギュウギュウに押し込んでしまうと水はけが悪くなり、逆に緩すぎると植え替え後に樹がグラついてしまうので、その中間を探る感覚が大事ですね。

植え替え直後の水やり管理

さつき盆栽の植え替え時期の作業で一番重要と言っていいのが、植え替え直後の水やりです。ここを丁寧にしてあげるだけで、その後の立ち上がりがかなり変わります。正直、水やりだけで半分以上が決まると言ってもいいくらいです。

植え替え直後の水やりの流れ

  1. 植え付けが終わったら、鉢底からしっかり水が抜けるまでたっぷり与える
  2. 1〜2回に分けて、用土全体に水が行き渡るようにする
  3. 水が落ち着いたら、鉢底に水がたまらないよう受け皿の水を捨てる

この「最初の水やり」は、根と新しい用土を密着させるための大事な儀式のようなものです。しっかり水を通すことで、用土の中の空気が一度抜け、適度な隙間ができて通気性が整います。ここで水が足りないと、根の周りに空洞が残ってしまい、根が乾いてしまう原因になります。

その後1〜2週間ほどは、「乾かしすぎないけれど、常にベタベタにはしない」バランスを意識して水やりをします。表面がやや乾いてきたタイミングで、しっかりめに与えるイメージですね。指で土を触ってみて「ひんやりするけれど、ベタついていない」くらいが一つの目安です。

植え替え直後は、直射日光や強風を避けた半日陰に置き、土の乾き方をよく観察してあげてください。環境によって乾き方はかなり違うので、「何日に一回」というより「土の状態を見て決める」癖をつけると、ぐっと上達します。

また、植え替え後の数日は、葉からの蒸散を抑える工夫も有効です。風が強い日にずっと外に出しっぱなしにすると、根がまだ十分働けていないのに水分だけ奪われてしまいます。必要であれば、風よけになる場所に移したり、日中の一番暑い時間だけ少し日陰に移したりと、少し手をかけてあげるイメージですね。

水やりの考え方そのものをしっかり身につけたい方は、桜を例にした桜盆栽の育て方と水やりの解説も、基本の考え方という意味で参考になると思います。「鉢土を観察して決める」という感覚は、樹種を問わず共通する大切なポイントです。

肥料の与え方とタイミング

植え替え後の肥料は、「焦らず、まずは根を休ませる」のが鉄則です。新しい用土にはある程度の養分が含まれていますし、植え替え直後の根は傷ついてデリケートな状態になっています。ここでいきなり肥料をドンと与えてしまうと、根が「肥料やけ」を起こしてしまうこともあります。

植え替え後の肥料の基本

  • 植え替え後おおよそ1か月は肥料を控える
  • 根が落ち着き、新芽が動き始めたら固形肥料をスタート
  • 春〜初夏・秋を中心に、月1回程度の固形肥料が一般的な目安
  • 真夏と真冬は、肥料を控えめにして株を休ませる

さつき盆栽の場合、油かすや花木用の固形肥料を株元に数か所置いておくやり方が扱いやすいです。肥料の匂いが気になるときは、被膜肥料(ゆっくり効くタイプ)を選ぶのも一つの手ですね。液体肥料を使う場合は、薄めにして2週間に1回程度から始めると安心です。

肥料の量や頻度は、「多ければ多いほど良い」というものではありません。与えすぎは根を傷める原因になりますので、製品ごとの説明書きをよく読み、標準量を守ることが大切です。ここで紹介している数値も、あくまで一般的な目安として参考にしてください。

また、肥料のタイミングは「木の状態」をよく見ることが大事です。新芽が柔らかい黄緑色から、しっかりとした緑に変わってきた頃は、根も動き始めているサイン。こうしたタイミングを狙って、少しずつ肥料を増やしていくと、負担をかけずに栄養を届けることができます。

肥料管理全般については、さつき以外の樹種でも共通する部分が多いので、先ほどの桜盆栽の肥料の与え方なども合わせて読んでおくと、理解がより深まります。

なお、肥料に関する最新の推奨量や詳細な注意事項は、各肥料メーカーや園芸メーカーの公式サイトで確認するのが安心です。判断に迷うときは、お近くの専門店や盆栽教室でも相談してみてください。

根洗いが必要なトラブル時期

さつき盆栽の植え替え時期を待たずに、どうしても今なんとかしないといけないケースもあります。たとえば、鉢から強い腐敗臭がする、土が常にベタベタで根腐れが疑われる、表土が真っ黒に固まっている、といった状況ですね。

そんなときに選択肢になるのが、根洗いです。これは、古い土を水でしっかり洗い流し、腐った根を取り除いてから新しい用土に植え直す方法です。正直、さつきにとっては「外科手術」のようなもので、負担は大きいですが、そのまま放置するともっと危険な場合に使う手段です。

根洗いを検討する目安

  • 鉢を軽く揺らすと、株がぐらつき、明らかに根が弱っている
  • 水やりをしても、すぐに葉がしおれてしまう
  • 根が黒く、ドロドロに溶けたような部分が多い
  • 鉢土の一部だけ極端に湿っていたり、逆に乾きすぎている

根洗いの手順としては、まず鉢からそっと抜き、古い用土をできるだけ落とします。そのうえで、ホースやシャワーを使って根鉢全体を洗い流し、黒く変色している根やドロドロの部分を清潔なハサミで切り取っていきます。このとき、白くて張りのある根はできるだけ残してあげてください。

ただし、根洗いは木への負担が大きい作業です。基本的には、春か秋の適期のうちに行うのが理想で、真夏・真冬の根洗いはよほどの緊急事態でない限り避けた方が無難です。

どうしても緊急で根洗いが必要だと感じた場合は、作業後にしっかり半日陰で養生し、水やりと風通しにいつも以上に気を配ってあげてください。判断が難しいときは、必ず盆栽園や専門家に相談してから行うようにしましょう。「本当に今やるべきか」「どの程度まで根を切っていいか」を一緒に考えてもらえるだけでも、かなり安心感が違います。

ここでお伝えしている方法は、あくまで一般的な対処法です。木の状態や環境によって適切な処置は変わりますので、最終的な判断は専門家と相談しながら進めることを強くおすすめします。費用や時間がかかる場合もありますが、大切な一鉢を救うための投資と思って、慎重に進めてください。

さつき盆栽の植え替え時期まとめ

ここまで、さつき盆栽の植え替え時期と、その前後の管理のポイントを一気に見てきました。最後に、さつき盆栽の植え替え時期をざっくり振り返りつつ、実践するときのチェックポイントをまとめておきます。

  • 基本は春(3〜6月ごろ)か秋(9〜10月ごろ)に植え替える
  • 若木や小さな鉢は1〜2年、大きめの株は2〜3年おきが一般的な目安
  • 真夏・真冬は、緊急時を除き植え替えを避ける
  • 植え替え直後は半日陰でしっかり養生し、水やり・肥料は慎重に

さつき盆栽は、植え替え時期とやり方さえ押さえてしまえば、とても丈夫で回復力のある樹種です。「完璧にやらなきゃ」と身構えるよりも、まずは基本の流れを守りながら、少しずつ自分の環境に合わせて調整していくくらいの気持ちで付き合ってあげると長く楽しめます。

このページでお伝えした時期や配合、管理のコツは、すべて一般的な目安です。実際には地域の気候やベランダ・庭の環境、個々の木の状態によってベストな答えは変わってきます。正確な情報は各自治体や園芸メーカーの公式サイト、信頼できる専門店の情報もあわせて確認し、最終的な判断は専門家にも相談しながら決めていただければと思います。

さつき盆栽の植え替え時期を味方につけて、毎年の花と枝ぶりの変化を、あなたなりのペースでじっくり楽しんでいきましょう。

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